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「初めまして!くらっちです。 まちで見かけたら声をかけてください!」

★倉本 慎太郎さん(大阪府岸和田市/26歳・サンレディース泉佐野支店営業部)

長身で色白。爽やかな笑顔。もちろんイケメン。そしてええ声。派遣先やスタッフにも受けがよく、「はい、自分のことが大好きです!」と照れずに言い切れるのは、素直なのか天然なのか謎は深まります。自社の動画配信番組では出演希望を名乗り出て、有名人になった気分とこれまた自己陶酔。入社後1年未満でありながら自由にのびのび。そんな性格が社風とも一致して、今乗りに乗っています。

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◆率先して動画配信番組に出演

「サンレディース今週のおしごと情報」と題した動画配信番組では、ユニークな派遣案件を毎週月曜日に定期配信して紹介。出演者はもちろん撮影も編集もすべて社員で行い、去年10月の番組スタート以来、早くも20回を数えようとしています。回を追うごとに問い合わせも多くなり、動画メディアという新しい求人媒体はすっかり定着しました。

その出演者の一人が、愛称・くらっち。難波支店長代理の高橋愛子さん(愛称・ぽよん)と息の合ったコンビで、わずか10分間の番組ですが「仕事とは思えないくらい楽しいです(笑)」。笑顔の通り、何をするにも前向き。くよくよするタイプではありません。

去年3月入社。難波支店を皮切りに、現在は泉佐野支店に勤務。地元密着を目指しつつ、関空が近い立地にも着目しインバウンドに関係した顧客を開拓していきたいとも。目標はズバリ支店長。スタッフとより身近な存在でありたいと、現場で汗まみれになったり給与支払い日には積極的に声がけしたり。「高校生から70歳までのスタッフさんが50~60人こられるのですが、騒々しくも楽しくて仕方ない時間なんです」。この仕事がよほど水に合ったのでしょう、言葉ひとつひとつに自信が表れていました。

◆女湯常習犯に深いワケ

実家が銭湯だったため、「脱衣場用のマンガや雑誌が読み放題、ジュースも飲み放題でした」。ということは、番台にも上がり放題?「それだけではありません。中学3年生まで女湯に入ってました(笑)」。は?「当時はその筋のお客さんが多かったんです。それを心配した母が女湯なら安心だろうと」。わが子を守るためとはいえ、お母上も大胆な作戦に出たものです。「でも昔から知ってるおばあちゃんばっかりでしたよ(笑)」。少し安心。「でも好きだった女の子が入ってきたことがありました。さすがにあわててサウナに隠れたり、水風呂に飛び込んで難を逃れました(笑)」。最初からやめときゃいいのに、くらっち撃沈。

中学生のころ、岸和田城の堀でブラックバスを釣り上げた手応えが忘れられず、釣りにハマりました。成果があった翌日の弁当箱には、サワラやスズキ、ブリなどがおかずだったそうです。高校生になるとクーラーボックスごと登校。「学食のおばさんにさばいてもらってみんなで食べてました(笑)」。釣りは今も続いています。夜遅い釣り専門のテレビ番組にかじりつきながらロッドを磨き、休日には買ったばかりのワーゲンで海へ。この間、貝塚の人工島で置き竿をしたあと30分格闘の末、ブリをつり上げて、周りから喝采を浴びたことも。釣れたことより、注目が集まったことがさぞかし心地よかったことでしょう。

ちなみに、高校卒業時の文集に「将来有名になりそうな人」のアンケート結果が掲載され、周りを差し置いて第1位だったそう。あっぱれくらっち。人の心を和ませる天性のキャラの持ち主なのかも知れません。

◆挫折を糧に再び出発進行

旅行関連の専門学校卒業後、国内旅行の添乗員派遣を経験したあと、1年後にJRの車掌見習いの仕事に就きました。旅に関係する仕事がしたかったくらっち。あこがれの車掌業務では、特急サンダーバードで北陸方面や、特急こうのとりで城崎温泉方面へ。「毎日がとっても充実していました。乗客相手の仕事なので色々ありましたが、添乗員のころから接客業務って面白いなと思っていたんです」。ちなみに、「今でもスラスラ言えますよ。やってみましょか?」と、大阪発金沢行きの車内アナウンスのサワリだけ披露してくれました。目を閉じて聞いていると旅情たっぷり。そのうちきっと動画配信番組で披露してくれるに違いありません。

目指すは正車掌。そして運転士。やっと目標ができた3年間でした。ところが車掌への昇格試験でたったひとつの科目だけが不合格で結局不採用に。「今まで気付きもしなかった色覚異常がみつかったんです」。信号や鉄道標識が要となる鉄道職員としては致命的でした。結果、極度のストレスにより帯状疱疹が体を蝕み、自宅に引きこもり。「もうしばらく何もしたくありませんでした」。初めての挫折。何より、「私の遺伝でこんなことになってしまってごめんねと、母に泣かれてしまったことが逆に申し訳なくて」。

母のせいじゃない。いや、母のためにも今自分が奮起しないと。接客の仕事に興味を抱き始めていたこともあり、心身回復後「人材コーディネーター」という職種に強く惹かれ入社。くらっちの新しいワークスタイル、ようやく出発進行となりました。

◆スタッフの気持ちがわかる人間に

「この仕事に就けて本当によかったと思っています。営業といっても、ただ数字を上げるだけでなく、人と人とのつながりを大切にしないといけない仕事だからです」。日々の積み重ねこそが信頼の絆を太くし、結果として数字はついてくるものだと。飛び込み営業で強気に攻めるのも、顧客訪問でコミュニケーションするのも、請負現場でスタッフと一緒に汗を流すのも、すべて人のため&自分のためにほかなりません。「クライアントさんやスタッフさんから教えられることがたくさんあります。この間も梱包作業でH貼りの意味が理解できず恥をかいてしまいましたが(笑)」。

つい先日、こんなこともありました。「ワインのピッキングの派遣を長いことやってくれてる男性のスタッフさんがいたんです。おとなしい性格で口数も少なかったのにある日名指しで電話があり、経験を積んだおかげで定職に就ける自信がつきました、本気で就職活動をします、と。以前から彼をよく知っていたので、その成長ぶりがとってもうれしかったです」。人の成長は自分の成長。体のことで就職活動につまずいた苦い経験があったからこそ、素直に喜べたのでしょう。今度は自分が成長していく番です。

ある意味、今も怖いもの知らず。これからも心が折れませんように。「大丈夫です!私というロッドは強くしなっても、ポキッと折れることはありませんから(笑)」。

(取材・構成/池田厚司)