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「のびのび仕事ができるのは周りのおかげ。会社にも娘にも母にも感謝しています。」

★紀伊喜代美さん(大阪市/株式会社サンレディース難波支店業務部勤務)

高校卒業後、アパレル関連やホームセンターなどの仕事を経て20代後半に入社。勤続年数の長さはいつのまにやら全社員で3番目に。支店ごとに売り上げを競うランキングで長年連続1位をキープし、支店長候補に挙がったことも。11歳の愛娘・環奈(かんな)ちゃんとのふたり暮らし。過去の苦々しい体験も、今となっては「私の気が強かったからだと思いますよ(笑)」と笑い飛ばせるストロングマザーです。

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◆仕事ができるミナミの女たち

大阪ミナミを中心としたエリアがワークフィールド。飲食店やホテル、レジャー施設などが集積し、スタッフの派遣職種はサービス業がメインです。

普段の仕事は、派遣先との各種交渉。文字通り人材派遣の最前線ともいうべきポジショニング。派遣依頼を受けた企業や店舗に出向いて、必要人数や期間などの条件面を担当者からヒヤリング。「かなり厳しいオーダーもありますが、決してNOとは言わないのがうちの強みです」。その後スタッフ募集から現場への派遣はもちろん、派遣先への定期訪問などのフォローアップも行うのが主な仕事です。

ミナミの中心部にほど近い職場では、大半が女性社員。それぞれ個性のあるキャラばかりで、たった数人のうら若き女性が日夜ミナミを仕切っているのかと思うと、スゴ味すら感じます。みなさんきっと度胸が据わってるんでしょうね。「というより、みんな気が強いだけだと思いますよ(笑)」。誰もそんな風にはみえません。きっと普段も笑い声が絶えない職場なのに違いありません。

◆新規商談でビッグミッション

今年初めにかかってきた1本の電話は、開業を目前に控えた大型温泉施設からでした。ゴールデンウイークの繁忙期に、飲食ブースにおけるホールの配膳や厨房の洗い場などをサポートするスタッフが欲しいという新規商談でした。

オーダーは何と100人。配置場所によっては細かい条件もあり、しかも短期間のうちにスタッフを確保しなければなりませんでした。「うまくいくかなという懸念も多少ありましたが、会社が後方支援してくれたのも心強かったです。自信を持って受ければいい、あとは任せとけ的な感じで」。結果、大きな問題もなくミッション完了。利用客でごった返す繁忙期をクリアすることができました。

そして夏。「お盆は社員だけで大丈夫と仰っていたのですが、直前になってやっぱり人が必要だと急きょ依頼がありました」。時間がなかったことと、さらに複雑なシフトが加わったことで前回よりハードルは高くなりましたが、それも難なくクリア。2度にわたる成果により、絶大な信頼を勝ち取ったのです。

何より評価されたのは、前日になって大量の人が欲しいというオーダーにも対応できた点。もしものことを想定して他の人材派遣会社にも数社声をかけたそうですが、「そんなことができるのはうちだけだったようで、大いに喜んでいただけました。普段からスタッフとのコミュニケーションも良好ですから」。ミナミの女子力は、ハンパではありませんでした。

◆「ママも彼氏つくればいいのに」

話しぶりはとても温厚で、理路整然。しかも何かにつけてポジティブ志向。気が強いというより、芯が強いタイプ。「まあそんな性格が災いして、2度も離婚しちゃいましたけどね(笑)」と、自身の過去に対しても屈託がありません。

少し立ち入って聞いてみると、両ケースとも相手がネガティブ志向だったり極端に依存心が強かったり。「自分としては相手が決めたことに順応できていましたし、どんな状況であっても心が折れることはありませんでした。家庭内ハラスメントがあったとか嘘をつかれたりとか、そんなこともなかったんですよ」。女性が男性より強くなったと言ってしまえばそれまでですが、女子ばかりの職場で全社トップクラスの数字を叩き出している事実を考えると、ついつい納得してしまいます。

2度あることは3度ある、ということにはなりません?「ないですないです絶対に(笑)。仕事にやり甲斐を感じていますし、娘のためにも頑張らないといけませんから。娘は、ママも彼氏つくればいいのに、なんて言ってきますけどね(笑)」。

◆太陽の女神様はここにいる

出産時の長期育児休暇を始め、時短勤務なども余儀なくされるワークスタイルでしたが、「多くの無理を容認してもらって会社復帰ができたことに深く感謝しています。私もみんなも会社が大好き。これまでの経験で培ってきたノウハウを若い人たちに伝えていき、この先ずっと元気で明るい会社であってほしいと願っています」。働くとは、ズバリ生きること。そして、派遣先やスタッフから「助かった」「ありがとう」と言われることが何よりの原動力になっています。

一方で、シングルマザーがゆえに苦労をかけてきた母親にも感謝の気持ちを忘れてはいません。「毎日のびのび働いていられるのも、娘を預かってくれる親がいてくれるから。夏と冬の年2回にボーナスが支給されると、母を誘って母子三代の温泉旅行も恒例行事になりました」と、言葉だけでなくしっかり行動に表しています。

母子揃って大の阪神ファン。ちなみに環奈ちゃんは今、「大人になったらママの会社に入りたい」と熱望しているのだそう。カラオケに行くと、会社のCMタイアップ曲「太陽の女神様」も必ず歌うという熱の入れようです。環奈ちゃんにとってはママが、ママにとっては会社がそれぞれ太陽の女神様に違いありません。女神様はいつも味方。これからもいつまでも、太陽のように輝こう!

(取材・構成/池田厚司)