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『何をするにも対人間、相手の気持ちを察することが大切なんです。』

−池田睦月さん(東京都豊島区/26歳・人材派遣会社サンレディース勤務)

「女優になりたい」そんな夢を抱き青森から上京したのが3年前。

今はその夢を叶えるべく、日々レッスンやオーディションに勤しむ池田睦月さん。栄養士の資格を持ち、趣味はお菓子作りや朝食ビュッフェ巡りという、イマドキ女子。現在は株式会社サンレディースで、アルバイトスタッフとして従事しながら、憧れの舞台を目指しています。

 

◆憧れの舞台を目指して

「女優になりたい」そう思ったきっかけは、テレビっ子だったから。歳の離れた姉妹という環境で、小さい時はあまり遊んで貰えず、常にテレビを見ていました。バラエティやドラマ、歌番組やトーク番組……いつも楽しませてくれるテレビが池田さんの遊び相手。いつしかそんなテレビに憧れを抱き、見る側から出たい側へ気持がシフトしていったのは、自然なことだったのかもしれません。

上京する前は、深夜バスで青森からタレント事務所のレッスンに通っていました。親に反対されていたこともあって、大学卒業後一年は地元で就職し、上京資金を貯めました。「東京へ行って頑張りたい」親に宣言したあの日のことは今でも忘れることはありません。

ようやく上京しスタートに立った池田さんですが、女優を目指すためにも生活費は稼がなければなりません。そこでアルバイトスタッフとして登録したのが人材派遣会社のサンレディースでした。登録後は派遣スタッフとして仕事に従事し、接客業を中心に様々な派遣先を経験しました。

そんな、池田さんにある日転機が訪れます。当時関東統括支店長だった佐藤さんから、社内アルバイトの誘いです。社内アルバイトとは、サンレディースのコーディネーターとして、登録スタッフに仕事を紹介する今までとは全く立場が逆の仕事です。嬉しかった反面、不安もよぎりました。女優を目指していることもあって、急なオーディションなどで、仕事を休んでしまう可能性があるからです。登録スタッフは自分の都合で仕事を休むことも許されますが、自分の中ではコーディネーターは、より責任感ある仕事だと位置づけていたので。そんな思いをどう話そうか迷っていましたが、サンレディースの給料が手渡しだったこともあり、毎日仕事終わりに顔を出すことで自然と社員の方たちともコミュニケーションが取れていったんです。少しずつゆっくりと……「自分の思いや機微を上手に話せたことで、私の立場や要望、そして気持ちも察して頂き、現在も勤めることが出来ています。」

 

◆コーディネーターとしての苦悩

出社してまず最初に池田さんがやることは、依頼書の確認です。明日どのお客様が、何名の派遣を求めているのかを把握し、登録スタッフに仕事を振り分けなければなりません。

この仕事に慣れるまで、かなり苦労しました。初めてのスタッフは、もちろんどんな仕事なのか知りません。そんなスタッフにも分かり易く仕事内容を伝えるのは思った以上に大変でした。今まで自分が何となしに受けて来たこの説明が、立場が逆になったことで、とても難しく感じました。もちろん、登録スタッフの希望とお客様の要望も照らし合わせなければなりません。それでいて人材の確保は不可欠です。顔を合わせず、電話対応のみで内容を伝えることの難しさ。少しでも不安などを解消し、気持ちよく現場に向かって貰いたいという思い。「相手の気持ちを察することが出来ているのだろうか?」自身に問いかけながら、印象良く話す努力もしました。登録スタッフとコーディネーターを経験した池田さんだからこその気配りがそこにはありました。

池田さんの仕事は多岐にわたります。仕事の依頼書を日別にまとめたり、社員さんの手が届きづらいデータの処理など、様々なサポートも勤めます。さらには、登録スタッフの説明会も大事な仕事の一つです。これからサンレディースを通して派遣先で働く方への注意喚起、納得して働いて貰うための質疑応答、派遣する側の立場として、責任を持って取り組んでいます。

 

◆出会いから学ぶこと

コーディネーターをしているということは、たくさんのスタッフに出会うことでもあります。以前スタッフとして働いていた時に、手渡しで貰っていたお給料を渡すのも池田さんの仕事です。コミュニケーションを取りながら、少しずつスタッフの人となりにも触れていきます。「本当にいろいろな方がいるんです!」女優を目指しているということもあって、スタッフのファッションやメイク、話し方やキャラクターなど、学ぶことも忘れません。自身が役を貰った時に取り入れようという準備もできています。また、夢のために始めたアルバイトから学ぶことも少なくありません。言葉遣いはもちろんのこと、社会人としての常識や上下関係、しぐさなど、女優を目指す上で必要なことがアルバイトには詰まっていると池田さんは言います。

女優業をしていても、コーディネーターをしていても思うことは「何をするにも対人間ということ」常に相手のことを考えた言動を心がけています。「自分では満足できていたとしても、相手はどう思っているかわからない」だからこそ、相手の気持ちを察して行動したいんです。

現在も女優一本で食べていきたい思いは変わりません。たくさんの人から多くを学び、表現豊かになった彼女が活躍する日は、そう遠くないかもしれません。

(取材・構成 内藤英一)